LOOMでは一年を通して常に何か店頭に"新しい何か"が並ぶようにと
様々な調整をしてラインナップを展開しています。
いつもお店に来てくれるお客様、ブログやウェブストアをご覧頂いているお客様、
そして自分たち自身でも楽しめるようなセレクトを考えています。
ただ、流石に5月末となれば少し落ち着くかな、
と思っていたところにやってまいりました。
LEON EMANUEL BLANCK×DIMISSIANOS&MILLER
レオンからは待ちに待ったレザーシューズの新作が、
バックラッシュからは名作のレザーバッグが到着致しました。
本日はそれぞれ各作品をピックアップして紹介したいと思います。
尚、ウェブストアへの公開は5月31日からスタート致します。
#LEON EMANUEL BLANCK×DIMISSIANOS&MILLER
初回のリリースから取り組んだレオンのレザーシューズプロジェクト。
レオン自身が裁断し、パーツを組んだ後にギリシャのDimissianos&Millerの工房にて
すべて手作業で仕上げたハンドクラフトのコラボレーションアイテムとなります。
余談ですが、Dimmisianos&Millerとのコラボレーションは今回でラストになります。
来季からはまた違うスタイルでの作品製作に力を入れていくとのことです。
今後、要望があっても今回の型のオーダーは通せなくなるので正真正銘のラスト、
最初から最後まですべて手作業で作るからこその唯一無二の作品ではないでしょうか。
[ BOOTS ] - LEON EMANUEL BLANCK x Dimissianos & Miller
DISTORTION ANKLE BOOTS / GUIDI HORSE OILED
Price / ¥Open Price (*販売価格はお問合せ下さいませ。)
Size / 42 , 43
Material / Horse Leather
Sole / Goodyear Handwelted
くるぶしよりもやや上にかかるミドル丈のブーツ。
スリムフィット、ワイドパンツにドロップクロッチなど
合わせるパンツのバリエーションが多くなった今、
最も合わせやすいのがこの系統のブーツの強みだと思っています。
レオンの裁断パターンは本人以外の人間にはほぼ理解不能、
どこをどう縫えば形が出来るのかは、立体化した際の見え方など
すべてはレオン本人の頭の中にあります。
本体の革の裁断、パーツの組み上げをレオンが行い、
それを靴にする工程をディミッシアーノの工房で行います。
裾口から見てわかる様にレイヤード仕立てとなっています。
こういったデザイン自体はそこまで珍しいものではありませんが、
レオンではかなり特殊かつ贅沢な手法をもって製作しています。
普通ならばレイヤードパーツを裏から別で取り付けるのですが、
レオンの場合は裏地にあたる革も本体と同じ素材を採用し、
そのまま二枚重ねた状態で裁断を行っています。
つまり、フェイクレイヤードではなく、本当にレイヤードした状態となっています。
ドレープの綺麗なGUIDIレザーは分厚すぎるよりも
少し馴染みが良い方が綺麗な皺感が出ます。
その為、二枚重ねた状態で丁度適度な厚みが得られるようになっています。
また、裏地の革を表と同一とするということは
実質、本体材料を二足分要するということになります。
こういった点からも高価ながら他にはない作品の特異点を
見出せるんではないかと思っています。
GUIDI社のオイルホースレザー。
キメ細かく、吸いつくような手触りの革はレオンのレザーを用いた作品では
定番ともいえる素材になっています。
ライナーにあたるレイヤード面を裏向きに。
ブラックレザーの陰影を効果的にあらわしています。
DISTORTION / 左右非対称の裁断パターンはファスナーの位置も
左右で異なります。ユニークなデザイン性ですが、シルエットを綺麗に整えている為、
デザインだけが前に出るのではなく、高品質のレザーシューズとして
重みのある存在感を纏っています。
ソールはグッドイヤーハンドウェルト製法。
ブーツとしてはベーシックな製法ですが、ウェルトを機械ではなく、
職人が時間をかけて針を通してきっちりと縫い上げています。
通常であれば機械で行うようなプロセスも人の手で行うことで
より信頼の置ける品質に拘りをもって製作されています。
Dimmisianosの靴もそうですし、今回のレオンの靴もですが、納期が他よりも遅いです。
ですが、時間をかけてでも良質な靴づくりの伝統を踏襲した作品を残したい
という作り手の思いがそこにも反映されていると思っています。
(GUIDI HORSE OILEDの経年変化)
こちらは弊社オーナーの私物のGUID HORSEレザーになります。
派手に色が変わったりすることはありませんでしたが、
全体的に大きく波打つようなドレープ皺を形成しています。
柔らかな質感ですが、コシが強く、大きな皺感が出ても
シャフト部分が倒れることなくカタチをつくっていきます。
GUIDI特有のぬらっとした色気のあるブラックレザー。
経年変化してから本当の魅力が出る素材ですので
しっかりと履いて変化を楽しんで頂ければと思います。
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[ BOOTS ] - LEON EMANUEL BLANCK x Dimissianos & Miller
DISTORTION ANKLE BOOTS / GUIDI CALF REVERSED
Price / ¥Open Price (*販売価格はお問合せ下さいませ。)
Size / 42
Material / Calf Leather
Sole / Hidden Storm Welt
前述のミドルジップブーツと木型は同じですが、
素材や縫製仕様を変更したモデルです。
この作品の決定的な印象付けとなる特徴的なソールの仕様。
ノルウェージャン製法のように本体と底の隙間への浸水防止効果や
遮風性を備えた非常に堅牢度の高い製法となります。
実用面にも特化しているだけでなく、
厚みのある革を彫刻のように造形したフォルムは強い存在感を放ちます。
靴自体はやや甲の重心が低く、足首も細身になるのですが、
華奢な印象はなく、無骨さと色気が上手くブレンドされたようなバランスの良さを確立しています。
GUIDI社のカーフレザーをリバース使いにしています。
レイヤード仕様でライナー部位をスムース面で切替。
所謂スエードレザーですが、毛羽を短く刈り、オイルやワックスで潰して仕上げている為、
表革では表現出来ない鈍い艶みとマットな陰影感を魅力としています。
同色で奥行を表現するのが難しいのですが、
それを実現したブラックの中に映えるブラック。
カーフレザーはホースよりも少し厚みがありますが、
柔軟性が高く、履いた感じも軽やかに感じます。
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Dimissianosの本領が発揮される革が足を包み、
一体化するような感覚を持つダービーシューズ。
[ BOOTS ] - LEON EMANUEL BLANCK x Dimissianos & Miller
DISTORTION SCAR LACED DERBY / GUIDI HORSE OILED
Price / ¥Open Price (*販売価格はお問合せ下さいませ。)
Size / 41 , 42 , 43
Material / Horse Leather
Sole / Blake Stitich
一枚の革を靴にするホールカットをベースにしたDimissianosを代表するフォルムに
レオン独自の裁断パターンを落とし込んだ作品です。
ランダムに入れた切り込みを縫うように革紐を通しています。
レースアップはブーツのジップアップと同様に左右非対称、
捻じれを伴う脈動的な裁断パターンをドレスにも通用する
流麗なフォルムに融合させています。
素材を切りっ放し、手作業で縫い上げるラフな工程から
生まれるレオンのデザイン性はドレスとは言い難いものですが、
左右非対称の歪な造形を派手なモノではなく、収まり良く綺麗に纏めています。
ベーシック且つ、一目見ただけで存在感を示すインパクトのあるダービーシューズとなります。
コバの出っ張りを削ぎ側面の曲線美を綺麗に表現したマッケイ製法。
履いた感じも非常に軽く、足を入れた瞬間にきゅぽっと吸いつくようなフィット感が得られます。
現代の建築物よりも昔ながらの木造建築の方が耐久性に長けていたりするのと同じように、
手作業で革に針を通して縫った靴には大量生産のモノにはない、圧倒的な力強さがあります。
それが目に見える雰囲気や使い込んだ後に感じる堅牢度となってあらわれるのですが、
そこのファッションとしての練度を高め一つのカタチにしたのが今回のコラボレーションだと思っています。
レオン自身にはない技術を有するディミッシアーノ、
また、ディミッシアーノにはないセンスを持つレオン、
お互いの良い部分が引き立て合う良い作品が出来たのではと思います。
今回が最後となるのは少し残念ですが、
両者ともに今後の新しい提案も楽しみになります。
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コレクションラインの入荷は少し前に終えていますが、
先日のヴィンテージワークを取り入れたウォバッシュシリーズに続き、
スポットで特別にレザーバッグをご用意致しました。
デザイナーである片山さんのルーツでもあるレザーバッグ、
日本人の職人の感性が染みついたバックラッシュならではの作品です。
日本の革を日本で縫い、日本で加工したJP-TANNEDシリーズ。
Made In Japanの作品として自信をもって提案出来るバッグとなります。
[ Bag ]
ISAMU KATAYAMA BACKLASH BOSTON BAG [ JP-STEER TANNED ]
Price / ¥84,240 - (in tax)
Size / Free
Material / Jp-Tanned Steer
個人的に感じていることですが、
レザーのバッグはアウトドアブランドがつくる様な
機能性重視で収スペースを細かく区切ったりして
実用性の高いモノにしてしまうとどこか手作り感が
薄れてしまうような気がしています。
反面、革を縫って袋状にしたような原始的な構造のモノであれば
レザーという素材の特異性を活かしきっているように感じます。
今回、バックラッシュが製作したボストンバッグは
その両者から良い所取りをしたような印象を受けました。
荒々しく生の素材の風合いを感じる原始的要素と
日常使いで不便のない実用性の高さを共有した作品といえます。
持った時の雰囲気が良く、尚且つどんな場面にも使えるボストンバッグ。
国内のタンナーで鞣したフルベジタブルタンニンのステアレザー。
カーフにはない成牛ならではの荒々しいシボ感が特徴です。
縫製後、バッグの形状にしてから染める為、
各部にビンテージレザーのようなアタリが出ています。
また革を染める際には染色液につけて回転を加えながら
色を染み込ませていくため、斑のある独特の風合いに仕上がります。
製法上、革が硬くなることは必須なのですが、
しっかりとオイルを入れながら解して最初からある程度柔らかさを持たせています。
写真だけでみると硬そうですが、バックラッシュ製品の中でも柔らかな部類になり、
使い込むことでより馴染んで気持ち良い手触りとなります。
取っ手一つを見ても厚みがしっかりとあり堅牢度の高い仕上がりです。
こういった鞄の細部などから日本人の職人の技巧が伺えます。
外側の小分けスペース以外にも
内側にも細かく区切りがあるので
普段使いにも適した作品といえます。
大きすぎず手持ちで出歩きやすいサイズ感ですが、
見た目よりも収納機能が優れているので
普段使いから軽い旅行程度までカバー出来るサイズ感になります。
春夏の軽装に黒のレザーの力強さを加えるのには
シューズやバッグが一番適しています。
ここ最近は少し蒸し暑さが高まってきたように感じますので
夏場に向けて視野に入れて頂ければと思っています。
是非、ご検討下さいませ。
それでは本日はこの辺りで失礼致します。
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