本日のブログでは新たに販売となるハンドクラフトシューズに関して記載します。
LOOMとPortailleデザイナー大渕氏が何度もミーティングを重ね製作したレザーシューズ。
当店で馴染みのあるprtlとは異なり、LOOMのエッセンスを色濃く打ち出し、反映しています。
一年を通して足元に持ってくる機会が多くなったダービーシューズ。
所謂、短靴の部類になるシューズは履きやすく、疲れにくいこともあり、
今では足元の定番として親しみのある存在になっているかと思います。
親しみのある存在であるからこそ、
LOOMで提案するファッションに相応しいモノを考えました。
製作におけるすべての工程を人の手で行い、
素材や作品そのものの雰囲気が凝縮されたような靴となっています。
クラシカルなダービーシューズのフォルムに成型しつつも、
ビブラムソール#100を採用して力強い表情を作り出しています。
今後、ファッション性は必然的にカジュアルな流れが汲まれていきますが、
そういった変化に対してフィットする "新しい感覚" を備えた一足となります。
日本人の職人が手づくりで吊り込みや縫製をして作る靴となります。
素材となる革も日本のタンナーが開発しているモノを選び、
純国産の研ぎ澄まされた品質の作品としてリリースしたいと思いました。
今回は黒とダークレッド、二種類の革をピックアップ致しました。
[ Derby Shoes ]
Portaille exclusive Derby Shoes / Heated Shrink Horse Leather / Vibram #100
Price / ¥64,800 - (in tax)
Size / 41,42,43
Color / Black
Material / Heated Shrink Horse
ビブラムソールの無骨さを今のファッションに取り入れたいと思い、構想を練っています。
ただ既存の型にビブラムを貼るのではなく新しいファッションアイテムとして
アップデートされた作品を目指して企画を始めました。
反り上がりの強いトゥが作り出すしなりの強いシルエット、
無骨な雰囲気と曲線の美しい造形感が組み合わさる様にデザイン案を重ねています。
短靴としては少し深みのある形状で足元をがっちりとホールド、
履き心地の良さ、安定感を向上させています。
短靴の纏まりの良さの中にブーツのような強みのある存在感があります。
ボリュームのあるアウターを羽織ったり、ワイドシルエットのボトムスに対するバランスも良く、
靴単体だけでなく、全身から見た足元のバランス感まで配慮されています。
ソールはビブラム社の#100ソールを使用しています。
本来はトレッキングやワークに用いられ,ズバ抜けた堅牢度が持ち味になります。
その為、このソールは相応のしっかりと設備で確実に縫い込まなければ本当の意味は成しません。
ソールはブラックのステッチで縫い付けています。
本来はフラットな形状のソールを靴の型に合わせています。
ヒール部分は釘打ちを行い、ソール本来のスペックを活かしています。
みっちりと凝縮したつくりで重厚感はありますが、
実際に履くと地面を踏んだ時の反発感が心地よく、
歩きやすさを実感して頂けるかと思います。
革は日本のタンナーの中でも馬革に特化し、
何種類ものレザーを専任で製作する職人が手掛けたモノ。
キメ細かく張りの強いホースレザーに熱を与えながら
シュリンクをかけた独特のテクスチャーが特徴です。
この革は経年変化も非常に美しいものがみられます。
比較的早い段階から革の変化が出始め、
着用を重ねる事でより色艶が深まっていきます。
写真左が納品された新品、右側が最終サンプルでスタッフが履き込んだモノ。
最終的な仕上がりをみるもので素材も含め量産と同じスペックで仕上げています。
パリ出張も含め、相当な期間にがっつりと着用したものですので
長年着用したような形状になっていますが、革の変化の美しさは一目瞭然化と思います。
以下より比較して頂ければと思います。
馬革特有の表面が荒々しくうねる様な脈動感が表れます。
木型段階から反り上げ、さらに仕上げでより反り感を強調させています。
最初、反り上がりが強すぎるようにも感じますが、
これは履いていくことで少し落ち着いてきて足のカタチや歩く時の力の掛かり具合に
合わせて適正なバランス感に落ち着いていきます。
ここ最近、着用イメージ撮影の際にも使用していましたので、
ウェアとの相性の良さは周知の通りかと思います。
すべてを国産で仕込み、自身のアトリエで手づくりで組み上げていくため、
驚くべき価格設定で仕上がっています。
海外と国内で大きな壁がある"靴づくり"の在り方を大きく変える企画となったのではと感じています。
一度、足を入れて実感して頂ければ嬉しいと思います。
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色違い、革のストック数がそこまで多くなく、
黒に比べると量産が難しかったのがこちらのダークレッド(ボルドー)です。
革はがっちりと密度の高いステアレザーの表面を研磨してマット仕上げにしたレザー。
色斑や陰影が強くでたビンテージ感の強い表情が魅力になっています。
こちらはサンプルが手元になかった為、同じ革のエイジングサンプルと比較致します。
研磨されて艶消しの表情になっている革は
経年変化でしっとりと濡れているような艶みがあらわれます。
発色を抑えた赤はダークトーンに綺麗に収まります。
革は肉厚ですが、ドレープが綺麗に出る適量の厚みに漉いており、
馬革のブラックと同様、こちらも見た目以上に軽く履きやすく仕上がっています。
[ Derby Shoes ]
Portaille exclusive Derby Shoes / Vintage Nubuck Steer Leather / Vibram #100
Price / ¥64,800 - (in tax)
Size / 41,42,43
Color / Black
Material / Vintage Nubuck Steer
下地はヌメ革。
革の組織の奥深くから滲み出るような色合いはビンテージ的な粗野味とともに、
どこか色気のようなモノを感じる妖艶さを纏います。
色の取り入れを積極的に提案していますが、
赤色だけは黒一辺倒時代より馴染みがあったように思います。
ダークトーンに最も挿しやすい色合いかもしれません。
それぞれ作り手が得意とする発色がありますが、
海外勢ではあまり見かけなかった色合いを選別しています。
何度も重ねて入れたオイルによる色斑、濃淡の効いたレザーは経年変化で
艶とともに色の深まりが見られます。
価格帯も含め、最初に色入れに挑戦するのにも適しています。
ビブラムソールとレザーのミッドソールを重ねています。
ソールに対する細かな加工など、手の込んだ作り込みは
prtl同様、メインラインのportailleにおいても健在です。
もう一点、今回から新しく見つけたシューレースに関して記載致します。
シューレースは京都の伝統工芸、
昇苑組紐で組んだオリジナルのモノを使用しています。
絹とポリエステルを組み合わせた強度の高いモノになります。
"組む"という技法は織りや編みとは異なる独自の技術を要します。
日本古来のモノづくり、とりわけ強度が求められるモノに用いられた技術でもあります。
国産に拘ったプロジェクトだからこそ、こういった細部にも日本の拘りを反映出来ればと思います。
インソールは独自で製作したモノを型に合わせてカットして仕込んでいます。
適度な反発感があり、足が沈み過ぎず心地良いフィット感となります。
歩行をサポートする上で不可欠なものといえます。
是非、ご検討下さいませ。
それでは本日はこの辺りで失礼致します。
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