昨日のブログの末尾でも少し触れましたが、
ieribから待望の、、、本当に待望の(笑
ブーツが到着しました。
素材の希少性云々もありますが、
何よりもデザイナーの"つくりたい"という強い気持ちがあり、
我々ショップもそれに賛同する形で販売が実現したモノになります。
ierib laced boots 6hole / tanned elephant
象の革を使った新木型のレースアップブーツ。
"常に他にはないモノ"を考えて買い付けをしていますし、
それぞれブランドの作り手も同様に、自分たちのオリジナリティの追求には
余念がないモノだと思います。
そういった一癖あるモノの巣窟となる店内でもひと際、
異彩を放つモノと成り得る作品です。
[ Boots ]
ierib laced boots 6hole / tanned elephant
Price / ¥Open Price (*販売価格はお問合せ下さいませ。)
Size / 42,43
Color / Elephant Grey
Material / (Tanned Elephant Leather)
新しく木型製作から着手した6ホールのレースアップブーツ。
従来のieribのどっしりとしたフォルムに比べると、
低重心で甲や足首の部分をシェイプアップさせた
"しなやかさ"を強調する形状になっています。
シルエット重視で靴を選ぶ際に、
あまりごつすぎると細身の服装に合わせにくくなりますし、
かと言ってドレスブーツのようなスタイルにも偏りが出るので
カジュアル全般に強みのあるモノとしてワークブーツを基に
フォルムを成形しています。
男らしい力強さがあるのは勿論ですが、同時に上品さも感じます。
絶妙な高さや、アッパーの反り上がり具合、シューレースの間隔など。
圧倒的な存在感を放つ素材の魅力に惹かれますが、
ファッションとしての優れたバランス感という前提があるからこそ、
それが引き立ちます。
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世界的にも希少価値の高い象の革。
一時期は完全に禁輸されており、
今でも規制緩和はされているものの、
輸出入の規制が厳しく、素材としての供給は
極めて少なくなります。
そういった制限があるモノですので
タンナーそのものが廃業していったりと、
皮を革にする生産背景も年々少なくなって
素材の希少性に拍車をかけています。
そういった事情も含めるとieribの作り手としてのキャリアで
今後を含めてもこの素材を使ったモノづくりが出来るか否かは定かではなく、
今回の機会を逃したくない、という強い気持ちを知ったからこそ、
我々も買い付けを決めさせていただきました。
象はアフリカを原産としています。
条約で決められた制約の中で採取されたモノになります。
大きさ故に、牛や馬のようにまるごと鞣すことが出来ないので
生皮の状態で塩漬けにしてから分割されたモノを鞣しています。
その為、部位がランダムに混ざるのですが、
今回のブーツでは象の象徴となる鼻の部分、
大きなパーツ取りが可能なボディ部分から選別されています。
象の革の特徴として挙げられるのが
肉厚で艶のないマットな質感と牛のショルダー部位を
拡大表示したような大きなトラ皺です。
またその見た目に反して意外に柔軟性があるというのも
特有の質感ではないでしょうか。
近い質感で言えばカバ革なんかがよく似ていますが、
象の革には天然の起毛感があり、じっくりと見ると表面が
細かく粒上に隆起しています。
これと荒々しい皺感が重なりあってエレファントレザーのテクスチャーとなります。
特にそのテクスチャー感が際立つのが鼻の部分の革になります。
撮影した個体で言えば爪先をはじめとする甲の部分のパーツがそれにあたります。
色味自体は淡麗な色ですが、この隆起の影が革表面の斑と陰影感を強調します。
Elephant Grey.
象の皮膚本来の色合いをそのまま出したモノになります。
身体の部位ごとに多少の差が出るのでそれを均一にする為に
薄く染色を施しますが、ほぼ象の生の皮膚と言える色合いに仕上げています。
レザーに特化したブランドを扱っている職業上、
これまでに数点は象革の作品を見てきましたが、
ここまで象らしさが生々しく表現されたモノは初めて見ました。
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ieribの靴の真骨頂と言えるのが日本の職人技巧が冴える堅牢度の高い土台作り。
定番のテクタダービー同様に分厚いレザーソールを積み上げ、研磨を重ねて釘打ち、
仕上げに雪駄の補強金具であるテクタを取り付けています。
本体が象の生肌であるのに対してソールも生のヌメ色で製作。
側面は少しラフタッチで削り、全体的にレザーの生々しさを強調しています。
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シューレースはラミー製の組紐を使用しています。
日本の伝統工芸を大切にするieribらしい素材の組み合わせ。
組紐はieribがアトリエを構える京都の職人さんが組んだモノを選んでいます。
少し青みがかったグレーの色調に日に焼けたようなナチュラルトーンの組み合わせは
革の荒々しい表情、ワークブーツ由来の力強さの中に美麗な印象を加えています。
ワシントン条約の規制がどうたらこうたら、、、
と言った希少価値を抜きにしても
ブーツとして人を惹きつける魅力を持った作品になったのではないでしょうか。
正直、この素材を使い、このようなブーツを作れば
当然、価格としても頭一つ抜けたモノになってきますが、
最終的には割に合う、合わないではなく、
"作品として世に出したい"という気持ちで金額も決定されました。
作り手がそこまでしてでも、
手に取って貰いたい作品といえます。
ブログでは価格を表示出来ませんが、
ブーツに興味を持って頂けましたら、
下記までお問合せ下さいませ。
TEL / 06-6534-1630
MAIL / info@loom-osaka.com
この品質の象革の作品としては滅多にない価格帯だと思います。
金額の問題ではありませんが、入手する機会としては千載一遇ともいえますので
我々、お店側の人間としても一度、手に取って見て頂きたい作品となっています。
デザイナーが手づくりで製作した革製のシューズボックス。
麻紐で結んで留める仕様ではこの段階ですでに格好良いです(笑
今後の事はどうなるかは分かりませんが、
そう運よく巡り合えるモノではありませんので
今シーズン、それなりのストックは用意しております。
なかなかに圧巻の光景でした。
▶ STOCK LIST
ierib ( http://loom-osaka.com/shopbrand/ct298/ )
是非、ご検討下さいませ。
それでは本日はこの辺りで失礼致します。
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