KAZUYUKI KUMAGAI 2020 S/S styling example.

今月も早くも月末に差し掛かり、国内外問わず様々なブランドからの入荷が続いております。
店頭もかなりボリューミーに、そして新作商品の色彩も豊かになって来て、
春の訪れが待ち遠しい、今日この頃です。

さて、本日のBLOGはKAZUYUKI KUMAGAIのデリバリーの中から、
未だ詳細をお伝え出来ていなかったカラーリングのシャツとパンツのスタイリングを元に、
アイテムの彩りの採り入れ方をご紹介したいと思います。

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[ Shirt ］
AZUYUKI KUMAGAI Paneled Shirt Detachable-Detail [Stretch Stripe]
Price / \28,600 - (tax in)
Size / 3 (*One size / *Fitting ; S)
Color / S.Green
Material / Stretch Stripe (Cotton, Nylon, Polyurethane)

[ Pants ]

KAZUYUKI KUMAGAI Wide Tapered Trousers with Belt [Compact Strong Twill]

Price / \27,500 - (in tax)

Size / 1, 2 (*Fitting ; 1)

Color / D.Grey

Material / Compact Strong Twill (Cotton)

[ Shoes ]

DIMISSIANOS & MILLER derby whole-cut with extended tongue shoes / culatta leather

Price / \128,150 - (in tax)

Size / 41, 42 43 (*Fitting ; 42)

Color / Black

Material / Horse Butt(Upper), Calf(Insole), Cow(Sole)

※モデル : 168cm / 50kg

"春の新緑"では無いですが、落ち着いたグリーン系の色味で合わせた上下のスタイリング。
足元には、同じく落ち着いた上品な艶味を持つブラックをチョイスして、全体を纏めています。

他ブランドでも其々、色味を採り入れた20SSコレクションが展開されていますが、
取分け、KAZUYUKI KUMAGAIの今季作品は、春の季節感にピッタリな淡麗色が多く、

且つ、黒との親和性が高く、溶け込ませ易い色味を持っているのが特徴となっています。

"色味"だけに関して云えば、淡麗色が余りに印象的過ぎて、
人に由っては、自身のキャパを超える様に思われてしまうかも知れません。

しかし、各アイテムのシルエットは今迄黒のそれでも在った様に、

リラックス・スタイルそのもので、

意外とすんなりと採り入れて頂けるものになっていますので、
先入観や固定概念と云ったものは、一旦、頭の片隅に於いておいて頂けたらと思います。

それでは、以下より各アイテムの詳細をご説明させて頂きます。

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[ Shirt ］
AZUYUKI KUMAGAI Paneled Shirt Detachable-Detail [Stretch Stripe]
Price / \28,600 - (tax in)
Size / 3 (*One size / *Fitting ; S)
Color / S.Green
Material / Stretch Stripe (Cotton, Nylon, Polyurethane)

二種類の太さ・細さのストライプ縞をパーツ別に使分けた、ミックス・ストライプ・シャツ。
リラックス～ルーズの中間を行く様な、敢えて名付けるなら、セミ・ルーズ・フィットのシルエット。

ボディとアーム、全体的に程良く適度な生地の余白、空気感を含ませて着用出来る様にと、

当店では、サイズ3のみをセレクトして、ワンサイズ展開と位置付けさせていますが、
このサイズ3で有れば、大抵のお客さまにこのニュアンスで着用して頂けます。

生地には、ストレッチを利かせたスムース・タッチのコットンとナイロンのブレンド素材を用い、
春から夏に掛けて汗ばむ陽気の中でも、素肌への密着を防ぐサラッとした感触が特徴です。

また、リラックスやルーズ・フィットのアイテムに有りがちな、不要な皺の混入も無く、
寧ろ、皺になり難い性質を持った生地素材ですので、シーズン中にガンガン着用して頂けます。

後述で更に詳細を記述しますが、
アームはデタッチャブル=付け外しが可能な3WAY、

サイドは深いスリットを設けて、ボトムのポケットへのアクセスをスムーズに、

ヘムは前後で形状の違いや高低差を付けた、動きのあるデザインに仕上げられていますので、
様々にシルエットを変化させて、他に組込むアイテム次第で、スタイリングも変化させる事が出来ます。

バック・シルエットからは特に、全体のセミ・ルーズのシルエットにバランス良く合わせる為に、
また、レイヤードのスタイリング、特に今季はショート・ジャケット等との組合せがお勧めですが、

其れ等を想定した上で、やや長めの着丈に設定されている事が良く分かります。

上下の画像を比較して見て頂きたいのですが、
上はスタンダードにストレートに着用をした場合、下は大きく開襟して後下がりに少しルーズに着用した場合と、

同じアイテムでも、これだけでかなり違った印象に見えるのが、このシャツの面白い所です。

シャツの裾、ヘム部分の形状や長短差ですが、
前はラウンド状に少し短くソフトな雰囲気で、後はスクエア状に長くシャープな雰囲気で、
今回はワイド・シルエットのボトムスとスタイリングを組込んでいますが、
スリムやスキニー・シルエットのボトムスとも組込みがし易い、ディティールになっています。

サイドのスリット部分はかなり深めに入っていますので、
画像の様に、ボトムスのポケットにしっかりとスムーズに手を挿し入れる事が出来る様になっています。

特にシャツ一枚のトップスがメインとなる春～夏の時期に掛けては、
余り重厚な鞄は持たず、或いは手ぶらで行動される方も多いかと思います。

身の周りの携帯品は全てボトムスのポケットの中へ、という方も少なく無いかと思いますが、
そう云った方には特に有難い仕様だったりするのでは無いでしょうか。
勿論、携帯品をポケットに入れていなくても、ついつい手を挿し入れがちですよね。

アームのスリーブのデタッチャブル部分、外側のみボタンを外してスリット状に。
これだけで、かなりデザインが強調されて、先程とはまた違った印象を与えてくれます。

例えば、これが今までのブラック・カラー単色だった場合は、

かなりアヴァンギャルドなモード色の強い印象となってしまい、

正直、私達の今現在の年齢や気分にそぐわないデザインになってしまっていたかと思います。

その点を、敢えて今回の様に少し落ち着いた色味を採り入れたストライプ柄、
しかもパートに由って、縞の太さ・細さが異なるストライプ・シャツのディティールとして落し込む事で、

今現在の年齢の私達でも、比較的に着易いデザイン・シャツへと雰囲気をソフトに和らげています。

[ Shirt ］
AZUYUKI KUMAGAI Paneled Shirt Detachable-Detail [Stretch Stripe]
Price / \28,600 - (tax in)
Size / 3 (*One size / *Fitting ; S)
Color / S.Green
Material / Stretch Stripe (Cotton, Nylon, Polyurethane)

アームのスリーブ、内側の2つか3つだけボタンを留めたままにして、後は全て外してしまった状態です。
垂れる様に落ちるパーツ部分は、細めのストライプ縞でドギツイ印象も無く、程良くルーズな感覚が出せます。

スリーブのスリットの隙間から二の腕の素肌が露出しても厭らしさは無く、
これからの気候や室内外の温度差に由って、留めたり外したりが自由に調整出来ます。

特に弊社オーナーの王前は、大抵この状態で外側のボタンを外して着用をしており、
際立つ斬新なデザインと、通気性の向上の実用性、その両方を兼ね備えている部分を気に入っています。

そして更に、結構、好みで真っ二つに分かれてしまうのですが、
こういったカラー(襟)付きのシャツは、どうしても襟を立てがちですw
アームのスリーブのデタッチャブルのディティールが、かなりインパクト強いですが、

それに協調する様に、スタンドさせたカラーのバランスが非常に良く、
好き嫌いが有るかと思いますが、出来ればこうして着用して頂きたいです。

逆に、少し後ろ下がりに着崩して着用する場合は、襟を寝かせて。と、
其々のスタイルに合わせて、使い分けて頂いても良いかも知れません。
こうして、着物の様に少し後ろ下がりに着崩して着用すると、
自然に縦に落ちるドレープの皺が強めに入って、また違った雰囲気を魅せる事が出来ます。

この状態にした時にも、やはりこの少し長めの着丈が活きて来ます。
生地のドレープが真っ直ぐに綺麗に降下して行く感覚を、
ストライプの縦縞が更に強調してくれ、よりスタイリッシュに魅せてくれます。

3WAYの3つ目、最後は完全にアームのスリーブ・パーツを外してしまい、
ショート・スリーブの状態にして着用をしてみた例です。

真夏のシーズンでも確実に実用途に富んだ仕様はとても重宝しますし、
カットソーには出せない、シャツならではのデザイン性やディティールを愉しんで頂けます。

[ Shirt ］
AZUYUKI KUMAGAI Paneled Shirt Detachable-Detail [Stretch Stripe]
Price / \28,600 - (tax in)
Size / 3 (*One size / *Fitting ; S)
Color / S.Green
Material / Stretch Stripe (Cotton, Nylon, Polyurethane)

デタッチャブルで留め外しを行っていたボタン・パーツの周囲を包み込む様に、

袖口は捲り上げて着用して頂くと、ショート・スリーブとして、一番バランス良く見えます。
春先から真夏迄の長いスパンでの着用をしっかりと考慮された、非常に実用的なディティール。

ストライプの縞は、フロントは襟と捲り上げた袖口が細目、それ以外が太目になり、

バックはヨークとショルダーも細目になっており、そのトータルのバランスが非常に綺麗です。

是非、一度店頭にて3WAYのそれぞれを切替ながらご試着頂き、この実用性を実感して頂けたら嬉しいです。

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[ Pants ]

KAZUYUKI KUMAGAI Wide Tapered Trousers with Belt [Compact Strong Twill]

Price / \27,500 - (in tax)

Size / 1, 2 (*Fitting ; 1)

Color / D.Grey

Material / Compact Strong Twill (Cotton)

ボトムスは、BLACKでは無くDARK GREYのカラーをスタイリングにチョイスしました。
シャツと同系統、KHAKIやGREENの色彩も感じられる絶妙な色味、
ともすれば、シャツのストライプ縞の部分の色味と近いので、

全体としてぼやけてしまう恐れが有りますが、
濃度の高いGREYや浅黒の色味を含むこのDARK GREYは喧嘩する事なく、
逆に絶妙に巧く溶け合う様にハマったカラー同士のスタイリングになります。

ボトムスのシルエットはKAZUYUKI KUMAGAIの定番、
タック・ワイドのテーパード・シルエットとなっており、
様々にどんな服装にも組合せ易い、汎用性が高い作品として定評が有ります。

凡百あるワイド・シルエットのボトムの中で、
取分けKUMAGAIのそれが使い易いのは、

ワイド・シルエットなのに、スッキリと脚線が映える様に見える点が大きいです。

多量の要尺を用いたワイド・シルエットですが、それをウェストのタックが纏め、
膝下から裾に掛けて、一気に角度を付けて絞ったテーパード・シェイプ。
これが非常に効果的で、上述の様にスッキリとした脚線美を強調する様なシルエットに形成されています。

ウェストに付属のベルト・コードは完全に取り外す事も可能で、お手持ちのベルトと差換えも可能ですが、
共布のこのベルトは使い易く、先端が垂れる様に長めに設計されていますので、

トップスをアウトにして着用をした場合、その裾からチラッと出して、スタイリングする事が出来ます。

9.5分丈程のレングス、1～2回程、裾をロール・アップして着用すると、丁度バランスが良いです。
この角度、構図からが特に緩急メリハリの付いた全体のシルエットが分かるかと思います。
腿から膝に掛けては、かなりボリューミーになっていますが、膝から裾に掛けては一気に絞込まれています。

フロントからもサイドからも、丁度、コフィン(西洋の棺)の様な六角形のシェイプに見えますがw
この緩急メリハリの付け方が流石と云いますか、文句無しに綺麗なシルエットです。

強撚糸で綾織に織られたツイル地ですが、どこかウール・ギャバの様な張り感が有りますが、
サラッとした滑らかな肌触り、感触の良さ、そして皺の混入が起こり難いので性質を持っています。
春夏のシーズンだけで無く、場合に由っては通年着用出来そうな素材感になっています。

特にこのDARK GREYの色味は強い陰影感を表現し易く、
その点に於いてはコントラストが強くなってしまうBLACKよりも、
様々な色味のトップスと馴染ませ易いかと思います。

また、既にBLACKのワイド・シルエットのボトムスを所持されている方にとっては、
ベースは守りつつ、少しだけ変化を付けたい。と云った時に重宝して頂けるカラーリングです。
何より、コスト・パフォーマンスにも優れていますので、そういった採込みがして頂き易いです。

ウェストは伸縮性に富んだゴム仕様で、付属のベルトと共にしっかりとホールドしてくれます。
ハイ・ウェストから少しだけ下げる際にも、お腹への圧迫が無く、任意の位置で留めて頂けます。

ワイド・テーパードのスタンダード、確実に様々なトップスを宛がう事が出来るボトムスとして、
個人的にも非常にお勧めのKAZUYUKI KUMAGAIの作品です。