時間を掛けて素材の開発から行うモノづくりのスタンスで
リアルタイムに肌で感じる外の気候に対して"心地良いフィット感"で
着用が出来る洋服を製作しているブランドです。
今ならば肌寒いなと少し感じ始めた頃合い、優しく暖かいフィット感と
モノトーンファッションに映える"織り"の質感の特殊性を強調した作品に惹かれます。
即戦力で使える作品ですのですでに先行でホームページにも掲載を
始めているモノを含め、新作の着用感をピックアップしていきたいと思います。
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今季は本当に魅力的なコートが多すぎて迷いますが、
この辺りで最終投入になるかと思います。
"生地を纏う"という意味合いではやはり強みがあるのがこの手の作品ではないでしょうか。
[ Coat ]
COLINA BALMACAAN COAT / SASHIKO
Price / \72,600 - (in tax)
Size / L (*Fitting;L)
Color / Black
Material / Cotton (Sashiko)
COLINAが持ち合わせる技術や経験を活かして伝統を進化させたと言える
オリジナルの刺子織の素材を使用したコートです。
素材の重厚感や迫力と見た目に反した軽さや馴染みやすさは
現代のファッションに適した"快適さ"も兼ねており単に古いモノづくりを再現するのでなく、
その魅力を今の世代に伝えようとする姿勢にもオリジナリティを感じます。
素材の良さを活かしていく上でデザイン的な主張を削ぎ落とし、
最もシンプルで羽織りやすいアウターとして製作されたバルマカーンコート。
168cm / 50kg 着用サイズ L
LOOMで取り扱うモードファッション、特にここ最近のヨウジヤマモトをはじめとした
ゆるやかな着こなしでCOLINAの素材感を合わせるイメージでサイズLをワンサイズでセレクトしました。
元のサイズ感が特別小さいわけでもないですし、過剰にオーバーサイズでもありません。
一言で言えばスタンダードな洋服のサイジングになります。
自分たちらしい着こなしをするには?と考えた上でのサイズのチョイス。
S-M-Lの3サイズ程度をカバー出来るサイズ感となります。
Colina Original "SASHIKO" Fabric.
"刺し子"とは、日本古来の伝統的な刺繍の一つで、厳しい寒さを凌ぐために、
防寒や生地の補強として、特に藍色の布に白い糸で線を描く様にに刺繍を施したことが起源の様です。
その柄は素朴で美しく、庶民が日々の生活を過ごす中で、生活の知恵として編み出された刺繍です。
そして、COLINAの製品に用いられている、"刺し子織"の生地とは、
平織りに同色、または色の違うタテ糸とヨコ糸を浮かせて、刺し子の様に模様を施した綿織物の事を指します。
屈強で耐久性のある生地は、現代では武術の道着や作業着等にも用いられる程で、
使込む内に、徐々に柔軟性が増して行き、より肌に馴染む様に変化して行く様が見られる生地でも在ります。
COLINAの本作では、"中白硫化染め"という染色を用いて、生地表面にのみ染料を浸透させて、
生地の芯の色は白く残したまま染上げていますので、洗濯・洗浄を繰り返す度に、
独特のアタリや褪色感、ヴィンテージの古着の様な非常に風合いの良い表情が表れて行きます。
裏地のリップストップはチタニウムコーティングの加工を施し、
蓄熱保温性や遮熱性といった、ハイテク機能を持たせた生地を配備させて、
この1着で充分な暖かさをもたらせていますが、気候や気温に合わせて
インナーのボリュームを調整することで今の時期から真冬、初春まで
長い期間を視野に入れた着用を可能としています。
袖を通して羽織った時に、身体と生地の間にほんのりと余白が出来る位の絶妙なサイズ感に設計。
ふんわりと程良くゆったりとした独特のリラックス感が生まれる様に、パターン採りされています。
本当にここ最近になってようやく気温が下がり初め、徐々に冬の到来を実感出来る様になって来たのか、
アウターを吟味され始める方、そのスタイリングに興味をお持ち頂ける方が増えて来ました。
上述でも触れましたが、今迄のタイト・アウターの中に挿し込む事が出来るインナーは薄手と限りが有りますし、
何より、私達が年齢を重ねるにつれて、年々寒さに弱くなっているせいも有りますのでw
やはり、多少の厚みを持った、高い保温性や防寒性を持ったインナーは必須かと思います。
それらを挿し込んでも外見からは全く着膨れを感じさせない、オーバーサイズ"気味"のアウターの
サイジング、ボリューム具合は非常に重要です。
その中でも、気持ち少し緩やかなシルエットを持つ本作の様なアウターは、
今迄のタイト一辺倒だけで無く、次の新しいスタイリングのキッカケとして大いに役立ち、
シンプルなデザインは今年だけで無く、来年以降も必ず重宝して頂けるアイテムかと思います。
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前述のコートのインナーにしたシャツジャケット。
168cm / 50kg 着用サイズ M
[ Shirt - Jacket ]
COLINA FRENCH WORK SHIRT / HAND SPUN COTTON TWEED
Price / \33,000 - (in tax)
Size / M, L (*Fitting;M)
Color / Sumi
Material / Cotton (Hand spun Tweed)
続いて、"Hand-spun" = 手紡ぎ糸でツイード織を施した綿素材のシャツ・ジャケット。
フレンチ・ワーク・シャツをベースとした、一見シンプルなデザインのアイテムに見えますが、
その実は、非常にマニアックで拘りが深く、手間暇が掛かる幾工程を踏んで製作されたもの。
所謂、残糸や残布のリサイクル原料を使い、反毛(リサイクル)にした綿素材を原材料にし、
それを手紡ぎして織った生地を、生地素材として採用しています。
その為、繊維の色や形状が均一では無く、繊維長も短くミックス調になったバルキー感の強い、
独特の立体的な凹凸感を持つ、ラフな風合いを持った生地になっています。
そうした生地を用いて洋服を製作する事自体、かなりマニアックだそうなのですが、
COLINAはそれだけに留めず、製品染めとして薄墨の染色を施して、墨染特有の斑感を表現しています。
反毛して生成された生地素材は、元々に様々な色や形状を持つ綿素材がランダム感溢れる表情で、
そこに染色を施す事で、染料の入り方や吸収度合い、収縮の違いが起こりますので、
更に複雑で起伏に富んだ、非常に凹凸感の強い立体感を生み出してくれます。
一見ではグレー色のやや斑感のある色味、に見えますが、接近して見ると本当に様々な色糸が
ランダムに混在して織り込まれているのが確認出来て、非常に面白い生地の表情をしている事が分かります。
単色では中々表現し難い、粗野味や小慣れた印象をもたらす、複合的な色味色合いを持った製品染めの表情。
勿論、こちらも使込む内や着用を重ねて行く度に、より味わいの深い表情へと変化して行く様が愉しめます。
最初はゴワっとした独特の感触を持つ生地感も、着用を重ねる毎に柔らかく解れて行きますので、
どんどん着廻して使い廻して、育てて頂きたい素材感になっています。
その素材感を一番に引き立たせる為に、デザインは敢えて極力シンプルに。の方向性で纏めています。
左右の胸元のフラップ・ポケット、比翼仕立てのフロント・ボタン、前後でやや長短の差を付けた裾部分、
そして両サイドのスリットの仕様、シンプル且つ、ミニマルなディティールを用いた無駄を削いだデザイン。
ややスクエア感の強いボックス・シルエットのボディに、ややゆとりを持たせたアーム・スリーブ。
リラックスしたフィット感が得られる、適度な緩やかさを持つシルエットは、ガサっと羽織れるイージーさも。
カフス部分やバックのヨーク部分には、ビンテージ・シャツ等にもよく用いられるギャザーを無数に施し、
より一層に、このシャツ・ジャケットの風合いや雰囲気を高めるデザインとして、一役を担っています。
さりげなくも、強い拘りを持った非常に印象的な作風を持ったアイテムになっています。
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同じく手紡ぎ糸を使ったグランパシャツ。
シャツ特有のパリッとした印象をほとんどゼロの境地まで抜き、
優しくふんわりと綿で包み込むような感覚で仕上げた作品です。
[ Shirt ]
COLINA GRANPA SHIRT / HANDSPUN ORGANIC COTTON
Price / \33,000 - (in tax)
Size / M, L (*Fitting size : M)
Color / White
Material / Organic Cotton (Hand Spun)
大昔、人がわたの状態の繊維をほぐして糸を紡ぐという工程を生み出した時の生地が
こういった表情だったのではないか、という想像を掻き立てる様なロマンを感じる作品です。
素材の生の質感、生の表情をそのまま衣服に仕立てかのような仕上がりになっており、
プレーンなデザインでありながらも自然と前に出るような迫力を持ち合わせたシャツとなっています。
糸車で巻きながら紡いだ糸は当然、太さに大きなばらつきがあります。
それゆえに生地の質感もランダムなムラが生まれ表情にも奥行があらわれます。
純白ではなく、コットン本来の温もりを感じる生成りの混じった色合い。
マイルドで優しさに溢れた生地感とソフトな肌触りは素肌の上から着ても
ストレスがなく、冬以外のシーズンにも積極的に着用したくなるのではないでしょうか。
清潔感があって合わせやすい反面、少し決まりすぎてしまうイメージがある白シャツですが、
良い意味で雰囲気が崩れるのでそういった既存の概念に捉われず自然に合わせやすい白シャツといえます。
改良を重ねた新型のグランパシャツ。
ほとんどの同色を根こそぎ排除したミニマルなデザインは
広がりのあるシルエットによる素材の躍動感をそのまま服にしたようでもあります。
生地感だけでなく、デザイン性にも生々しさを感じる仕上がり。
168cm / 50kg 着用サイズ M
Mで最小サイズになります。
自分の体格ではほとんどの場合グランパはMで着ていますが、
たまにLで着る感覚も悪くはないので
サイズのチョイスは必ずしも身体の大きさに比例せずとも良いと思います。
手紡ぎの生地づくりは人力になる為、生地づくりには通常では考えられないほどの時間を要します。
機会では表現出来ない人間の手によるもの作りの魅力を詰め込んだような作品です。
COLINAは自家製の素材としてそれを服にデザインするので普段着として丁度良い価格帯に仕上げていますが、
同じ素材を他ブランドが使うと仮定すればほとんど倍に等しい価格にまで差が出てきます。
良質なモノづくりによる作品を普段着として手にしやすい価格帯で、
このバランスを成立させているのがCOLINAというブランドが
他に対して圧倒的に強さを持ち合わせている部分になります。
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同型の素材違いとなるグランパシャツ。
個人的にCOLINAを知るきっかけになるのがグランパシャツでしたので
このシリーズは好きな生地があればついつい手を出してしまします。
和紙素材は軽やかですがレザーにも似た "育て甲斐" に魅力を感じます。
[ Shirt ]
COLINA GRANPA SHIRT / PAPER COTTON
Price / \24,200 - (in tax)
Size / M, L (*Fitting size : M)
Color / Gray
Material / Cotton, Japanese Paper
COLINA定番のグランパ・シャツに新素材として、コットンに和紙を織り交ぜた素材を用いた新作。
定番と云えど、毎コレクション全く同じパターン、型紙を使用しているのでは無く、
ベーシックなフォルムはそのままに、各ディティールのピッチ等を見直して、
改めて、線を引き直した新たなパターンでの裁断と縫製のマイナー・チェンジが施されています。
グログラン、高密に織られた、特に横方向へのうねりが強い平織りの織物で、
特に和紙の糸素材の特徴を活かした素材感、上品で非常に軽く、綿麻同様の強度を持っています。
調湿作用が高く、吸水性や吸汗性にも優れているので、発汗してもサラッとした状態を保つ素材。
夏には汗でベットリする事も無く、冬には適度な湿度を持って、快適な着用状態を保ってくれますので、
一年を通してライフスタイルに馴染むベーシックウェアとなるのではないでしょうか。
首に吸い付く様にカーブを描く台襟、そして裾部分のラウンドのカッティングや、
前後で長短の差を付けて、よりアクティブさを出したシルエットの修正を施してアップ・デート、
デザイナー自身が、代表作であるグランパ・シャツのほぼ完成形と太鼓判を押す本作となっています。
ボディ本体のやや余白を設けたリラックス感あるサイジングはそのままに、
上述のアップ・デートを施すことで、全体的にレギュラー・フィット感を持った纏まりのあるサイジングに。
バックには、中央に縦一線で長く採ったプリーツと、その左右に連なる無数の細かなギャザー、
クラシカルな雰囲気を持ったデザイン・ディティールを、コットンと和紙素材のブレンド生地が、
適度なハリ感やコシ感を持って、巧く綺麗なシルエットに纏め上げている印象です。
やり過ぎない、程良い構築感を持ったデザイン性が光る、汎用性の高いシャツに仕上げられています。
和紙が混ざる事で綿だけとは違い、形状を記憶しやすい性質になり、
革が着用を重ねて身体の形状を覚えるのと同じように、
着れば着るほどに立体的な風合いをあらわにしていきます。
自分たちのファッションカテゴリーでは最も難しい存在であったチェックシャツ。
10年くらい前、アメカジの服装をしていた方も多いとは思いますが、
その流れから敬遠しがちでありましたが、カジュアルな服装を考える上で、
昔とはまた違ったエッセンスで着用出来るチェック柄は数点、ピックアップ致しました。
COLINAのフランネルチェックシャツは不思議な色気を纏う独特の仕上がりです。
[ Shirt ]
COLINA GARDENER CHECK SHIRT / SOFT FLANNEL
Price / \24,200 - (in tax)
Size / M, L (*Fitting;M)
Color / Grey x Brown
Material / Cotton (Soft Flannel)
ヨーロッパビンテージを彷彿させる優しい起毛感が魅力のコットンフランネル。
チェックの柄もありそうでなかったブラウンの混じった色合いです。
派手さ、可愛らしさ、ポップなイメージ性を抑え、自然に佇むような引き気味の主張感のある作品です。
襟元が特徴的で少しカジュアルな社交的場で用いられるドレスシャツのような形状、
素材とのギャップがあり、脱力感と色気の混じり合った雰囲気は独特と言えます。
これが普通にボタンダウンであったり、バンドカラーであったりすると
また違った印象になると思いますが。削ぎ落とされたデザインの中にも作品の個性を
しっかりとアピールするポイントを引き立たせたシャツと言えるのではないでしょうか。
ここ最近、バックヨークにギャザーの入ったシャツを多く見かけます。
フランスのビンテージなどに良くあるデザイン性ですが、
ふんわりと柔らかく落ち着いたシャツのシルエットが出るので
今着たい少し抜け感のあるシャツのイメージと合致するデザインです。
型のベースはグランパシャツと同じように広がりの綺麗なAラインを意識したモノ。
普通のカジュアルからモードファッションまで幅広く合わせることが出来ます。
ダークファッションに分類されるsosnovska自体もコレクションで
チェック地を用いたモノを発表しています。
ビンテージにインスパイアされるCOLINAのデザインと
アバンギャルドと称されるsosnovskaのスタイルですが、
組み合わせでの相性が良く、本来繋がりのない点同士を結び付けて
線を描けるのもLOOMで提案しているファッションの面白い所だと思っています。
▶ STOCK LIST
COLINA de passaros ( http://loom-osaka.com/shopbrand/COLINA/ )
是非、ご検討下さいませ。
それでは本日はこの辺りで失礼致します。
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※年末に向けてイベントを企画しているので下記の日程で
お時間が御座いましたら是非お越し頂ければ幸いです。
▶神戸店の営業に関して
神戸店は特別な空間で特別なひと時を感じてもらいたいというコンセプトもあり、
イベントを開催するときなどを除いて年内の営業をアポイント制としています。
御来店頂く際にはお手数ですが、一度ご連絡をくださいましたら、
お時間を合わせて準備致しますのでお気軽にお申し付け下さい。
(当たり前ですが、購入前提でなくても大丈夫ですので本当にお気軽に言って下さい笑)
御来店をお考えの方は下記の方までアポイントをお願い致します。
TEL / 06-6534-1630
MAIL / info@loom-osaka.com
また、改めて告知致しますが、次のイベントスケジュールとして
2019年12月7日(土)-8(日)はDaska/Portailleのジョイントエキシビジョンとして
両ブランドでの特別なオーダーを考えて頂ける催しを企画致しました。
Daskaではベースパターンを基にサイズ感以外にも素材やステッチ、
ビンテージボタンやハンドメイドパーツなどをお客様に選んでもらい、
自分だけの一着を製作して頂けます。
PortailleではLOOMで製作指揮をした木型をベースにまた新しい作品を
ご覧頂けるように企画を進行しています。
こちらは夏頃から企画を練っていたのですが、
わざわざ神戸アトリエに足を運んで頂く価値のある会になるよう尽力致しますので
是非、お楽しみくださいませ。
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2019年11月23日(土)
当日は高蝶氏によるライブクリエーティング。
ワンメイクで作品を現場で製作致します。
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LOOM OSAKA
OPEN : 12:00 / CLOSE : 21:00
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TEL : 06-6534-1630
E-MAIL : info@loom-osaka.com
HP : http://loom-osaka.com/
LOOM KOBE ATELIER
兵庫県神戸市中央区野崎通2-5-19
グランドハイツコーワ王子公園 1F
※アポイント営業 / ご来店前にアポイントをお取りくださいませ。
※11月2日、3日は13:00-19:00のスケジュールで営業致します。
(連絡先)
TEL : 06-6534-1630
E-MAIL : info@loom-osaka.com